2009年05月24日
景観を読み解く007
藤川町は慶長6年(1601)に朱印状が発給されて宿場町となりましたが、宿の規模は小さく、隣村の市場村が加宿されて宿場町の形が整えられました。ですので、藤川宿の人々が信じた神社(氏神さまとか鎮守さま)は藤川町と市場町で各町1社の計2社あります。
今回は藤川町の関山神社を景観で読み解きます。
関山神社(せきさんじんじゃ)は、古くは赤山大明神といい、明治2年に改称して「関山神社」としています。通称「明神山」の山頂付近に奥宮、その山麓に里宮があります。
東海道からの参道は本陣・脇本陣から少し西へ行ったところにあります。現在は国道1号、名鉄電車が交差していますが、参道の道筋は地図からも現地でも体感できます。けれども参道はほぼ直線ではありません。本陣跡地で神社の里宮が正面に望めたことから地図で検証してみると…ここからはあくまでも推測ですが…関山神社と本陣とのひとつの軸線が浮かび上がります。
宿場町であった藤川町にとっては、宿場機能の中心である「問屋場」や幕府直轄地として大名の宿泊所である「本陣」あたりは、まさに町のへそ。ここの守護神として関山神社が信じられたとことから、その見守る先は「本陣」。偶然なのか。設計者のデザインなのか。
すべての風景には意味があります。
そこには作り手、担い手のこだわりやデザインの意味が…。
それを知ることで、目の前の景観がとても身近に、そして大切に思えてきます。
撮 影 日 平成21年5月
撮影 場所 藤川町/地図
投 稿 者 キノシタ
※藤川では「むらさき麦」が見ごろです。15日から24日までは、むらさき麦のライトアップも行っています。
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Posted by 岡崎市まちづくりデザイン課 at 08:30│Comments(0)
│景観学習