2010年04月09日
景観の読み解き019



ひとくちに桜満開。といっても、いろいろな見方があり、景観もさまざまです。
「景観とは、ある対象物(景観対象)をわれわれ人間(景観主体)が見ることによって成立する現象」として、視覚的な側面からみた環境をあらわしており、景観とは人間をとりまく環境のながめにほかならない。
と学術書にはあります。
そして、また、景観はランドスケープともいわれ、土地や大地を基盤に地域に根ざした歴史や文化、伝統、くらしが反映されているものであります。
つまり、景観とは、「景」(景色)と「観」(それを眺める人)との関係によって成立し、目の前にあるその土地の景観を構成している視覚的な眺めだけでなく、わがまちへの誇りや愛着、安らぎ、潤いなどの価値観、そしてこれらの背景となる歴史や文化までを含んだ総合的な環境の眺めとして捉えられるのです。
写真上部から、
乙川という河川空間と一体で観る「桜」。
川の流れや、鳥のさえずり、そよぐ風を感じます。
地上部の草花と一体で観る「桜」。
色のコントラストを楽しむと同時に、手入れが行き届いている草花に育てている人の情を感じます。
建造物(満性寺)と一体で観る「桜」。
門を額縁に見立てて、観るしだれ桜。その陰影がより桜を際立たせ、風格を感じます。
景観は、その地域の環境の眺めです。
歴史を、文化を、知れば知るほど、目の前の「景観」はより味わい深く、愛着と誇りを持つ「景色」となります。
撮 影 日 平成22年4月
撮 影 場 所 乙川河川敷
投 稿 者 キノシタ
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Posted by 岡崎市まちづくりデザイン課 at 08:30│Comments(0)
│景観学習