都市景観環境賞47

都市景観環境賞は、まちなみの景観環境づくりに貢献する建築物や快適な生活環境づくりに大きな役割を果たす地域活動を顕彰することを目的に1988年より実施してきました。これまで受賞されたものを随時、掲載していきます。

【KITO ビルディング】

オフィスビルでありながら鉄とガラスの四角い箱ではなく、全体に土色の壁を塗りまわし、やわらかいシルエットと肌合いが印象的である。壁面をくりぬいたかのような入口や窓なども非幾何学的な自由な曲線とするなど、徹底して鋭いエッジをつくらない。ともすればキッチュになりがちなデザインを嫌味のない雰囲気にまとめている。敷地のある国道２４８号沿いには比較的大規模な商業施設が建ち並び、その勝手気ままな建物、看板、駐車場などが散漫な景観をつくっている。こうしたロードサイドの景観的な混乱は、現代日本の都市環境が抱える問題のひとつだが、この建物の場合は、その打開につながる一般解というより、むしろ混乱のなかで個性的な表現に成功した事例として評価された。

第10回（2006年）景観建築物等部門受賞
※コメントは表彰作品集にある当時の評価文です。
※現在の事実と異なる場合がありますのでご了承ください。

撮　影　日　　平成18年
撮影 場所　　戸崎町
投　稿　者　　都市計画課

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