2009年05月14日
景観を読み解く005
「この絵、何に見えますか?」
盃に見えますか?
向かい合う顔に見えますか?
これは、「ルビンの壷」という絵で錯覚現象を利用しています。
景観では、「地」と「図」という概念が大切です。身近な「地図」もこの概念で構成されています。
「地図」を良く見ると、川や山、等高線などの自然をベース=「地」として、その上に橋や道路、建物等=「図」が載っています。
読みやすい地図は、こうした「地」がしっかりしており「図」が映えるように作成されています。
これを景観やまちづくりに置き換えて見ましょう。
地域の顔となる景観上の重要な建造物等「図」と考えれば、「地」である道路の舗装面等は控えめなデザインで主張しすぎないことが大切でしょう。
地域活性化のプロジェクトを「図」と考えれば、「地」である地域住民の理解や協力などの支えがあってのプロジェクトといえます。
特に景観づくりにおいては、みなが皆、「図」になろうとすると、その地域で本当に大切なもの、顔となるものが埋没してしまいます。
まちづくりも同様に最初は小さい活動でも「地」道に取り組めば、やがては「図」になるほどのまちづくりとなる可能性もあります。
もう一度、絵を見てください。最初は、壷か顔のどちらかにしか見えなかったものが、「見方」によっては、壷に見えたり、顔に見えたりしませんか?
Posted by 岡崎市まちづくりデザイン課 at 08:30│Comments(0)
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