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2013年01月06日

岡崎城の殿様

家康学習資料集〜岡崎の心を学ぶ〜
岡崎市立大樹寺小学校教材開発部「家康・地域を生かした教材開発」のために より抜粋(一部加筆)

岡崎城の殿様
岡崎城は西郷頼嗣によって築城されましたが、松平清康が安城から移り、徳川家康が城内で生まれましたので、「神君出生の城」として神聖視されてきました。

家康は永禄三年(1560)、19歳で自立して岡崎城主となりました。しかし長男信康は9年後に切腹。その後は家康重臣の石川数正、ついで本多重次が城代となります。信康切腹は織田信長の命令によるもの。石川数正は豊臣秀吉への出奔により岡崎城を去りました。岡崎城代が秀吉のもとへ逃げたのですから、岡崎城の軍事機密が秀吉に漏れてしまいます。この時に岡崎城の機密や軍制が変更されました。次に本多重次が岡崎城代となった時に、秀吉の母親大政所が岡崎へ人質としてやってきます。家康が秀吉に会うために上洛する、それと引き換えに送り込まれた人質です。岡崎城代本多重次(厳しい性格から鬼の作左衛門と呼ばれました)は、大政所宿所のまわりに薪を高く積み上げ、万に一つ、主君家康が秀吉に捕らえられるようなことがあれば、この薪に火をつけて大政所を焼き殺すと脅しました。

家康と秀吉の講話が成り、家康が天下人秀吉の命令で関東へ移されると岡崎城へは秀吉の家臣田中吉政が入ります。岡崎城や岡崎城下町を整えたのはこの豊臣武将田中吉政です。城の周りに総延長4.7キロに及ぶ惣堀を巡らしました。いわゆる田中堀です、菅生川の南を通っていた東海道を城内に導き入れ、いわゆる二十七曲りの街路を作り矢作橋をかけました。豊臣武将田中吉政が整備した岡崎城下町ですから、田中堀や二十七曲りは、江戸にいる家康から大坂にいる秀吉を守るための防備です。この時、岡崎は豊臣方の支配下にあり、家康は岡崎の敵であったわけです。また田中吉政は三河及び尾張に領地を持つ十万石の大名でしたから、岡崎十万石です。

関ヶ原の合戦後、田中吉政は九州の栁川へ移され、岡崎城主は徳川家の譜代大名で固められます。まず、本多康重が五万石で岡崎城主となり、以後本多家が四代岡崎城主を務めます。これを前本多と言います。次に水野忠善が五万石で岡崎城主となり、以後水野家が七代岡崎城主を務めます。この水野家は家康の母親於大の実家です。水野家四代目藩主忠之が有名です。まず忠臣蔵の赤穂浪士9名を江戸藩邸に引き取り切腹まで世話をしました。さらに江戸幕府老中となり八代将軍徳川吉宗による享保の改革の中心人物となって活躍し、一万石を加増されましたので岡崎六万石となりました。水野家の次に松平康福が5万石で岡崎城主となり江戸幕府老中も務めますが、一代で転封。次に本多忠粛が5万石で岡崎城主となり明治維新まで六代続きます。この本多が本多平八郎忠勝の子孫であり、これを後本多と呼びます。五代忠民は江戸幕府老中を二度も務めています。大正七年から昭和五年まで、岡崎市第二代市長を務めた本多敏樹は、この旧岡崎藩主本多家の出身で、殿様市長と呼ばれていました。

撮影日  不明
撮影場所 康生町
投稿者  大樹寺小学校・都市計画課

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Posted by 岡崎市まちづくりデザイン課 at 08:30│Comments(0)歴史の風景
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